7.12.2018

Romania


よく、外国に住むと日本の良さが分かるというが、これは本当だな、と思う。まあ、悪さもわかるわけだが。

最近、初めて「金継ぎ」なるものを知ったのだが、これには衝撃を受けた。「金継ぎ」というのは、茶器などが一度壊れたり破損したりしたものを、漆などで接合し、さらに接合部分を金で装飾するという日本古来の技術である。すると、接合された部分が独特の模様を描き、さらに美を増す。

このような発想というか感受性は、ヨーロッパ人にはない。僕は、そこそこヨーロッパの各地に行っていろんなものを見てきたが、「金継ぎ」のようなものはついぞ見たことがない。

だいたいヨーロッパ文化というものは、王や貴族がその権勢を誇るために作ったものが多い。庭園なり建築なり絵画なりがそうだが、いかに豪勢で、圧倒的で、完全で、完璧かを誇示するものが多い。日本の茶器のように、「詫び」だとか「寂び」だとか「不完全の美」だとかに美を見出す感性は、ヨーロッパにはほとんどない。

いや、「侘び寂び」なら、あるいは欧州にもあるかもしれない。しかし、一度壊れてしまった茶器を「Kintsugi」なる独特の技法で直し、そこからさらにオリジナル以上の美を見出すとは、恐れいる。ほんとうにすごい文化だと思う。

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