2017年2月26日

Altstadt, Dusseldorf


僕にM型ライカは向いていないのかもしれない、と書いたが、今日またM8を持ち出して街を歩いたら、無性に楽しかった。

ところでM型ライカを持って歩いていると、「ライカ好きのおぢさん」に話しかけられる機会があると思う。

今のところ僕は3回あって、初めては、十年くらい前東京に住んでいたころ、ホームで電車を待っていたら初老の男性に「ライカか!若いのに大したもんだ!」と、言われたことであった。これは少々意味不明であった。

2回目、これは「おぢさん」ではないが、築地で写真を撮っていて、コーヒーを飲もうと思いカフェに入りメニューを見ていたら、店のママに「それ、かわいい写真機ね」と言われたことであった。そのとき僕は、ライカを褒められて嬉しかったことよりも、ママの「かわいい写真機ね」という、まるで漱石の小説に登場する女性のような古風な言い方に、何やら心を動かされたのを覚えている。

そして3回目は今日であった。とうとう、本場ドイツのおぢさんに話しかけられた。僕がドイツ語がわからないというと、たどたどしい英語で

・今日は人が多いから盗られないように気をつけたほうがいい
・じゃないと5千ユーロがパーだ
・ライカは世界最高のカメラ
・私はR型をもっている

というのであった。なるほど。

前置きがすごく長くなったが、ともかくM8をもって歩くのは楽しい。しかし前にも書いたように、じゃあこれでもっていい写真が撮れるか、というと、また別の問題である。少なくともX2やGRで撮ったほうが、フレーミングは正確だし、水平や垂直も楽にとれる。M8で撮った写真をあとから見てみると、駄作ばかりでがっかりする、というのはしばしばある。

でもやっぱり楽しいよなあ、と思うのである。

なぜ楽しいのか説明できないが、楽しいのである。というか、自分が好きなことや楽しいことは、なぜ好きなのか、なぜ楽しいのかがわからないことがほとんどである。